腹圧性尿失禁
便失禁7 閉塞性排便障害
閉塞性排便障害
閉塞性排便障害というのがあって、これは肛門がとても硬くて、便が出しにくいことをいいます。この場合も便失禁の原因になりえます。また、慢性便秘の原因であることもあきらかです。
そこで、この障害をなおすために、考えられるのはつぎの2つです。
1)肛門が狭すぎるのだから、広げる手術や薬などを通じて出やすくする方法
2)直腸と肛門のちぐはぐな動きを改善させる方法
1-1)肛門をひろげるために、肛門括約筋を手術でゆるめて便がでやすくなるようにする方法。
これは、慢性便秘の理由が、「肛門の括約筋が異常に高度に収縮したままだから、肛門が狭い」という考えからでてきました。つまり、「肛門の括約筋を切れば、便が容易に出るようになる」と考え、日帰り手術で肛門括約筋を切開をする方法がとられていた時期があります。その結果としては、この方法は10-30%には有効とされています。
1-2)肛門をひろげるために、肛門括約筋を薬でゆるめて便がでやすくなるようにする方法。
ボツリヌス菌という細菌の毒素は、神経毒といって、神経をマヒすることで、筋を収縮できなくする能力があります。そこで、この毒素を投与します。直腸瘤を伴う排便障害に対して外肛門括約筋にその毒素を注射したところ症状改善と直腸瘤の縮小があったという報告があります。
2)直腸と肛門の動きを整える方法
バイオフィードバックといって、電気刺激により調節することがこころみられています。
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