子宮摘出後の患者でのTVT無効例にはレーザー尿失禁治療が効果的な場合あり

イスラエルのエレル教授による論文です。題名のとおり、子宮摘出後の患者で腹圧性尿失禁に対してTVT手術を実施したにかかわらず、尿失禁が治らない人に対してレーザー尿失禁治療が効果的とするものです。

結論から言うと、彼のいうレーザー尿失禁治療の効果が低い人というのは、次のような条件がそろう場合をいいます。

非常に効果的
Favorable Prognosis
あまり効果的ではない
Poor Prognosis
年齢 52歳未満 52歳以上
BMI(kg/m2) 正常(25以下) 過体重(25以上)
閉経 閉経前 閉経後
過去の出産時の新生児size 3600g未満 3600以上
既往歴 ない ある
尿失禁質問票
Initial SUI Severity Index (ICIQ-SF)
Mild (1-5)
Moderate (6-12)
Severe (13-18)
Very severe (9\21)
局所女性ホルモンクリームの使用 あり ない
子宮摘出の手術方法 単純子宮摘出 広範囲子宮摘出
膣の長さ
Vaginal length (CM)
正常 短い(6cm以下)
膣壁の老化
Vaginal epithelium erosion
正常 あり
膣圧
Perineometer squeeze duration

関連記事

  1. メッシュによる仙骨膣固定術後の脊椎椎間板炎の重要性

  2. 外陰部の萎縮は、便失禁もある(エール大学の研究)

  3. レーザー尿失禁治療の有効性と安全性を証明する最高レベルの医学…

  4. メッシュなしの手術のきわめて稀な合併症は尿路損傷

  5. 【当院の教科書執筆】今日の治療指針2021年『尿道腫瘍』担当…

  6. レーザー尿失禁治療:VELアカデミー会議(ローマ)

PAGE TOP