骨盤臓器脱の外科的治療を天然組織および合成メッシュと比較する多施設ランダム化試験:5年間の追跡調査
A multicenter, randomized trial comparing pelvic organ prolapse surgical treatment with native tissue and synthetic mesh: A 5‐year follow‐up study
Simone dos Reis
Neurourology and Urodynamics (2020)
前書き
この研究の目的は、生来の組織修復またはモノフィラメントのマクロポーラスポリプロピレンメッシュを受けた患者の長期転帰を比較することでした。
方法
この多施設無作為化試験には、5年後のフォローアップとして、骨盤内臓器脱の122人の女性がランダムに割り付けられ、自然組織修復(自然組織グループ、n = 59)または人工メッシュ修復を用いた外科的治療を受けました(メッシュグループ、n = 63)。
治癒基準は、骨盤臓器脱出数量化(POP-Q)ポイントが0以下のときでした。生活の質は、脱出症の生活の質のアンケートと性機能の質を伴う性機能を使用して評価されました。
結果
メッシュが高かった以前の骨盤手術変数(P = .019)を除いて、グループは術前に均一でした。
硬化率は、前部コンパートメント(P = .002)およびすべてのコンパートメントの組み合わせ(P = .001)のメッシュグループの方が有意に優れていました。
後部および頂端のコンパートメントに脱出症があった場合、ネイティブの組織グループは有意に良好でした(P = .031)。
生活の質分析では、メッシュグループは、ネイティブの組織グループ(P = .004)。合併症は、メッシュとネイティブ組織での再発で有意に高かった。
再手術率に関しては、グループ間に差はありませんでしたが、自然組織の方が再発のために再手術率が高くなりました(P = .031)。
結論
重度のPOPの女性の予後は、5年間のフォローアップ後の前壁と後壁の両方で、ネイティブな組織修復よりもメッシュを使用した方が優れていました。
合併症はメッシュ群でより一般的であり、再発は在来組織群でより頻繁でした。
(解説)
骨盤臓器脱にメッシュを使うべきか、使わないべきかを調べた長期観察論文である
この研究では、シンプルな答えがでている。それは、メッシュはトラブルが多く、メッシュなしはトラブルがすくない
再発率はメッシュなしの方がおおい。