高齢者のお風呂

安全で安心な入浴を考えよう

ポイント 高齢者のトラブルの中で、家庭内の溺水はおおいのです。

日本のおもな死因は悪性腫瘍や脳血管障害ですが、これに続き不慮の事故というのがかなり多いのです。その中でも、家庭内での溺死は、大変増加しています。
重要なことは、介護が必要な高齢者より献上な高齢者の方が注意が必要ということです。介護の人様な人は一人では入浴しませんが、健常な人は一人で入浴します。事故の80%は、健常な高齢者がひとりで入浴しているケースです。心配ですね。そこで、いろいろなアイデアを考えていきましょう。

ポイント 入浴が体にどんな影響があるかを勉強しよう

入浴したときに体には変化がありますが、このとき覚えておいてほしいポイントが3つあります。
1)水中では心臓の負担が増加すること
2)高い温度のお風呂は、血圧の変動をまねくこと
3)意外と危ないのが脱衣所

まず、静止した水中では、大気圧と深さに比例して水圧(静水圧)がはたらきます。足などの下肢は、水中の深いところにあるわけですよね。足の中には、静脈がいっぱいあってこれが、第二の心臓といわれています。普通にたちあがると、足の静脈がひきしまり心臓に血液をもどしますし、寝ると足の静脈が開いて血液を沢山足にためて心臓の負担をとります。この作用を、下肢ポンプ作用といいます。これが、お風呂の中では、下肢が水中の深いところにあるので、多くの静脈血が心臓にもどってきます。すると心臓は、沢山の血液のために、心拍出量が増加して、心臓の負担になるのです。
ほかにも、静水圧によって、全身浴では胸囲1から3cm、福井3から5cm縮小します。胸郭が圧迫され、腹囲が縮小した結果、横隔膜が挙上します。そのため、心臓は、肺への血液がおさえられるので、負担が増加するのです。半身浴ならこのようなことはありません。

高い温度のお風呂では、交感神経が刺激されます。

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