慢性肺閉そく性疾患の人の排泄

慢性肺閉そく性疾患の人の排泄は、コツを覚える必要があります。

口すぼめ呼吸法で肺を若がえらせる

若い頃に比べて体力がなくなり、ちょっとのことで息切れするひともでてきました。タバコをすわなくても、子供のころタバコの煙を吸って成長してきた場合も、喫煙者とおなじ影響がでてきます。呼吸について勉強しましょう。呼吸をしっかりし酸素を効率よく取り込むには、しっかり吐ききることが大切です。吐ききれば自然に「吸う」ことができるからです。僕の世代は両親の世代がヘビースモーカーで、当時は子供に影響がわることがわからなかった時代です。いまようやく受動喫煙のの影響がでている年代です。僕は酸素が少ないほうなので、呼吸に工夫をしています。口すぼめでランをすると苦しいひともいますし、工夫は各自でしていきましょう。まずは、医学的な口すぼめ呼吸とその背景(COPD)の知識です。

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1) COPDの知識
COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease:慢性閉塞性肺疾患)は、息をするときに空気の通り道となる気管支や肺に障害が起きて、呼吸がしにくくなる肺の「生活習慣病」で、喫煙と深い関わりがあります。以前は「肺気腫」と「慢性気管支炎」に分けられていた病気を、まとめてCOPDと呼ぶようになりました。
日本における、COPDの発症率は40歳以上で高く、その患者数は530万人以上といわれています。

COPDにかかると、風邪をひいているわけでもないのに咳(せき)や痰(たん)が出ます。病状はゆっくりと進行していき、次第にちょっとした動作をする際にも、息切れや息苦しさを感じるようになります。さらに進行すると呼吸困難になり、日常生活に支障をきたします。重症になると呼吸不全に陥ったり、全身に障害が現れたりすることもあります。

COPDは進行性の病気です。現在の医学では根本的に治すことはできませんが、早期に診断を受けて治療を開始すれば、呼吸機能の低下を食い止められ、健康な人と変わらない生活を続けることができます。
一般的に治療には長い時間を要するので、日常生活の自己管理を行うことが重要になります。喫煙している場合は何をおいてもまず禁煙です。家族の吸っているタバコでもおなじ影響があります

COPDの進行で失われた肺の機能を元通りにすることはできません。そこで、残った肺の機能を最大限生かして楽に呼吸ができるようトレーニングするのが、呼吸理学療法です。具体的には、「口すぼめ呼吸」と「腹式呼吸」の練習をします。
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2) 口すぼめ呼吸
口すぼめ呼吸は、その名の通り口をすぼめて、ゆっくり息を吐き出す体操です。
肩や首周りの筋肉をリラックスさせます。
呼吸は、胸式呼吸ではなく腹式呼吸でやると効果的です。
口すぼめ呼吸の方法
①呼気を通じて唇を軽く閉じてゆっくりと呼出する。
②吸気は鼻で行う。
③吸気と呼気の比率は1:2以上で行い,徐々に呼気を長くして1:5を目標とする。
④徐々に深呼吸訓練を行いながらこの呼吸法を行う。

口すぼめ呼吸の注意点
1.呼吸音が聞こえるほど口すぼめで抵抗をかけない。
2.腹部周囲筋の過度の緊張をとる。
3.最初から極端にゆっくりと呼吸させたり,極端に長い呼気をさせたりしない。
4.呼吸数は20/分以下で行う。
5.練習は時間より回数を多くする 。

口の前に片手にテッシュをでつまんで吹くとわかりやすいのです。気道内圧を上昇させ、気道閉塞を防止したり、一回の換気量の増加、呼吸数や分時換気量を減少させることで肺や気道の病気を防いでくれます。排泄ケアの立場からすると、この口すぼめで、排便が楽になります。

3)腹式呼吸
腹式呼吸は腹を膨らませることにより,横隔膜を下方に下げ息を吸い、ついで腹筋を弛緩させてゆっくり横隔膜を挙上させながら息を吐き出します。その際腹筋を中心に下部胸郭筋のスムーズな協調運動が必要です。
手を胸郭と腹部に置かせ、盛り上がりを感じるとわかやすいですね。

呼気時、つまり息を吐く時の気道の虚脱を防ぐために、呼気時にゆっくり呼気を行わせることが呼吸練習の最大のポイント。

呼気は吸気の2~3倍の時間をかけるようにする。
通常,吸気が2~3秒,呼気が4~6秒,
呼吸数は1 分間に6~10回が適当である。

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